プロシェット(西洋風串焼き)の頂き方~宮部香奈
プロシェット(西洋風串焼き)の頂き方についてご紹介いたします。
プロシェットというのは、小牛、羊、鶏、その他さまざまの鳥獣の肉を銀製の串に刺して、そのまま炭火で焼くか、フライパンなどで焼いた料理です。
これを焼き鳥屋の焼き鳥同様に考えて、串を手に持って口にくわえ串を引きぬいて食べる人がありますが、これは、見た目にも品が悪く、正しい食べ方ではありません。
串焼き料理を取り分けるときには、まず、金串の先のほうを左に、手元のほうを右にして、食皿の中央に置きます。
食べるときは、右手にナプキンを持って、金串の手元をつかみ、左手に持ったフォークの先を肉と肉とのあいだに差し入れて、皿に押しつけるようにしながら、右手に持った金串を右へ引くと、肉は簡単にはずれます。
このとき、肉を全部いっしょにはずそうとすると、肉と肉とが詰まって、なかなか抜けませんから、ひときれずつ、はずすようにします。
また、右手に持った串を動かさないで、左手に持ったフォークを左へ引いて、肉を抜こうとすると、肉がすっぼぬけて、皿の外まで飛び出すことがありますから、フォークは動かさず、串をひいて抜くようにします。
また、金串を右手でつかむのに、ナプキンを利用するのは、金串は油で汚れているうえに、焼きたてのときは金串が熱くてやけどをするおそれがあるからです。
こうして、串から全部肉を取ってしまったら、あとは簡単です。
串は皿の左上方へかたづけ、肉の大きさが一口で食べきれそうにもないときは、ナイフで切ってロへ運びます。